N1 3日目

第二の人生

今日は、ある時から大きく変わったことを表す「〜てからというもの」と、物事の始まりを示す「〜を皮切りに」を学びます。定年後に新しい生きがいを見つけた男性の話を読みます。

約25分 · ことば8語 · 文法 · 読む · クイズ

今日のことば

没頭する

ぼっとうする

to be absorbed in; to immerse oneself in

兄あには週末しゅうまつになると、模型もけい作づくりに没頭ぼっとうしている。

一変する

いっぺんする

to change completely

新あたらしい駅えきができて、町まちの様子ようすが一変いっぺんした。

生きがい

いきがい

purpose in life; something to live for

祖父そふにとって、畑はたけ仕事しごとが生いきがいだ。

公演

こうえん

public performance; show

その劇団げきだんの公演こうえんは来月らいげつから始はじまる。

披露する

ひろうする

to show; to perform (in front of others)

パーティーで、留学生りゅうがくせいが自分じぶんの国くにの踊おどりを披露ひろうした。

各地

かくち

various places; every region

大会たいかいには全国ぜんこく各地かくちから選手せんしゅが集あつまった。

脚光

きゃっこう

spotlight; limelight

その若わかい作家さっかは、最初さいしょの小説しょうせつで一躍いちやく脚光きゃっこうを浴あびた。

躍進

やくしん

great progress; rapid advance

そのチームは今年ことし、最下位さいかいから三位さんいへと躍進やくしんした。

今日の文法

〜てからというもの

Aをきっかけに、それ以来ずっと様子が大きく変わった

接続
  • Vて形 + からというもの

「Aてからというもの、B」は、Aをきっかけに、それ以来ずっとBの状態が続いていることを表します。Aは人生や生活の大きな変わり目で、Bにはそれ以前と大きく変わった様子や習慣が来ます。「〜てから」より変化への驚きや感慨が強く出ます。Bには一回だけの出来事や、意志・命令の文は来ません。

例文

  • 犬いぬを 飼かい始はじめてからというもの、毎朝まいあさ散歩さんぽするようになった。

  • 彼女かのじょは留学りゅうがくから 帰かえってきてからというもの、前まえよりずっと積極的せっきょくてきになった。

くわしい説明とクイズ →

〜を皮切りに

Aを始まりとして、次々に同じようなことが続いて広がる

接続
  • N + を皮切りに
  • N + を皮切りにして
  • N + を皮切りとして

「Aを皮切りに、B」は、Aを最初として、同じ種類のことが次々に続き、広がっていくことを表します。コンサートツアー、店の出店、発言、行事など、ある程度大きなことや、勢いよく発展していくことに使います。朝ご飯に何を食べたかのような、日常の小さなことには使いません。

例文

  • そのバンドは東京とうきょう を皮切かわきりに、全国ぜんこく20の都市としでコンサートを行おこなう。

  • 駅前えきまえの一号店いちごうてん を皮切かわきりに、その会社かいしゃは次々つぎつぎと新あたらしい店みせを開ひらいた。

くわしい説明とクイズ →

読む

元銀行員もとぎんこういん、落語らくごに出会であう

今年ことし六十八歳ろくじゅうはっさいになる田中たなかさんは、定年ていねんまで銀行員ぎんこういんとして働はたらいた。家いえでは無口むくちで、趣味しゅみらしい趣味しゅみもなかったという。

そんな田中たなかさんが落語らくごに出会であったのは、退職たいしょくした年としの春はるだ。友人ゆうじんに誘さそわれて聞ききに行いき、一人ひとりで何百人なんびゃくにんもの客きゃくを笑わらわせる話はなし手てに心こころを奪うばわれた。

落語らくごを始はじめてからというもの、田中たなかさんの生活せいかつは一変いっぺんした。

朝あさは散歩さんぽしながら話はなしを覚おぼえ、夜よるは鏡かがみの前まえで練習れんしゅうに没頭ぼっとうする。

初はじめて人前ひとまえで披露ひろうしたのは、地元じもとの公民館こうみんかんだった。客きゃくは近所きんじょの人ひとたち十二人じゅうににんだけだった。

この公演こうえんを皮切かわきりに、田中たなかさんは老人ろうじんホームや小学校しょうがっこう、商店街しょうてんがいの祭まつりなど、各地かくちから呼よばれるようになった。

昨年さくねんは地元じもとの新聞しんぶんに「話はなし上手じょうずの元銀行員もとぎんこういん」として取とり上あげられ、思おもわぬ脚光きゃっこうを浴あびた。

今いまでは年ねんに三十回さんじゅっかいを超こえる舞台ぶたいに立たち、本人ほんにんも「定年後ていねんごの大躍進だいやくしんです」と笑わらう。

落語らくごは、今いまや田中たなかさんの生いきがいだ。

だが、奥おくさんにとっていちばんの変化へんかは別べつのところにあるらしい。「前まえは夕食ゆうしょくの時ときもほとんど話はなさなかったのに、今いまは食事中しょくじちゅうも落語らくごの話はなしばかりで、こちらが口くちをはさむ暇ひまもないんです」と苦笑くしょうする。

内容のかくにん

R1田中たなかさんが初はじめて人前ひとまえで落語らくごを披露ひろうした時ときについて、本文ほんぶんと合あうものはどれか。

答えと解説

答え: 2 地元じもとの公民館こうみんかんで、十二人じゅうににんの客きゃくの前まえで話はなした。

「初はじめて人前ひとまえで披露ひろうしたのは、地元じもとの公民館こうみんかんだった。客きゃくは近所きんじょの人ひとたち十二人じゅうににんだけだった」とあります。小学校しょうがっこうや祭まつりは、その後あとに呼よばれた場所ばしょです。

R2奥おくさんが苦笑くしょうしているのは、田中たなかさんのどんな変化へんかについてか。

答えと解説

答え: 3 前まえと違ちがって、食事しょくじの時ときによく話はなすようになったこと

奥おくさんは「前まえは夕食ゆうしょくの時ときもほとんど話はなさなかったのに、今いまは食事中しょくじちゅうも落語らくごの話はなしばかりで…」と言いっています。無口むくちだった田中たなかさんがよく話はなすようになったことが、家族かぞくにとっての大おおきな変化へんかです。

クイズ

1彼かれは研究けんきゅうに(  )するあまり、食事しょくじをとるのも忘わすれてしまう。

答えと解説

答え: 1 没頭ぼっとう

「〜に没頭ぼっとうする」は、ほかのことを忘わすれるほど一ひとつのことに夢中むちゅうになることです。「披露ひろうする」「一変いっぺんする」は「研究けんきゅうに」と合あわず、「集合しゅうごうする」は人ひとが集あつまることです。

2結婚式けっこんしきで、新郎しんろうの友人ゆうじんたちが歌うたを(  )した。

答えと解説

答え: 2 披露ひろう

「〜を披露ひろうする」は、歌うたや芸げいなどを人ひとの前まえで見みせることです。「公演こうえん」「躍進やくしん」「出演しゅつえん」は「歌うたを〜する」の形かたちでは使つかえません。

3地方ちほうの小ちいさな工場こうじょうの技術ぎじゅつが、最近さいきんになって(  )を浴あびている。

答えと解説

答え: 3 脚光きゃっこう

「脚光きゃっこうを浴あびる」は「世間せけんから注目ちゅうもくされる」という意味いみです。「光景こうけい」は目めに見みえる様子ようす、「観光かんこう」は旅行りょこう、「逆光ぎゃっこう」は向むこうからの光ひかりで、技術ぎじゅつについて言いう文ぶんに合あいません。

4孫まごの成長せいちょうを見守みまもることが、祖母そぼの(  )になっている。

答えと解説

答え: 1 生いきがい

「生いきがい」は、生いきる喜よろこびや目的もくてきになるものです。「言いい訳わけ」「口癖くちぐせ」「見込みこみ」は、孫まごを見守みまもることの説明せつめいとして意味いみが合あいません。

5犬いぬを飼かい(  )、毎朝まいあさ早はやく起おきるようになった。

答えと解説

答え: 4 始はじめてからというもの

「Vて形けい+からというもの」は「〜してから後あとずっと」という意味いみで、その時ときから生活せいかつなどが大おおきく変かわり、その状態じょうたいが続つづいていることを表あらわします。「が早はやいか」「や否いなや」は一回いっかいのすぐ後あとの出来事できごと、「そばから」は繰くり返かえしを表あらわすので、「〜ようになった」とは合あいません。

6来月らいげつの東京とうきょう公演こうえん(  )、全国ぜんこく二十にじゅうの都市としでコンサートが開ひらかれる。

答えと解説

答え: 2 を皮切かわきりに

「N+を皮切かわきりに」は「〜を始はじまりとして、次々つぎつぎに」という意味いみです。「をめぐって」は議論ぎろんなどの中心ちゅうしん、「にわたって」は期間きかんや範囲はんいの全体ぜんたい、「に反はんして」は「〜とは反対はんたいに」で、意味いみが合あいません。

7「〜てからというもの」の使つかい方かたが正ただしい文ぶんはどれか。

答えと解説

答え: 3 日本にほんに来きてからというもの、毎日まいにち自分じぶんで料理りょうりをしている。

「〜てからというもの」は、過去かこのある時ときから状態じょうたいが変かわり、今いまもそれが続つづいていることを表あらわします。1は一回いっかいだけの行動こうどう、2は誘さそい、4は未来みらいのことなので使つかえません。

8大会たいかいには、全国ぜんこく各地から多おおくの人ひとが集あつまった。

答えと解説

答え: 4 かくち

「各地かくち」は「かくち」と読よみます。「いろいろな場所ばしょ」という意味いみです。

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