N1 27日目

受賞のことば

式典やスピーチで使う改まったことばを学びます。「〜極まる・〜極まりない」「〜の至り」を使って、感謝やおわびの気持ちを強く表せるようになります。

約25分 · ことば8語 · 文法 · 読む · クイズ

今日のことば

光栄

こうえい

honor; privilege

皆様みなさまの前まえでお話はなししできて、光栄こうえいです。

受賞

じゅしょう

receiving an award

姉あねの写真しゃしんがコンテストで受賞じゅしょうし、家族かぞくみんなで喜よろこんだ。

若気

わかげ

youthful impulsiveness

若気わかげの至いたりで、髪かみを真まっ赤かに染そめたことがある。

無礼

ぶれい

rude; impolite

約束やくそくの時間じかんに連絡れんらくもせず遅おくれるとは、無礼ぶれい極きわまりない。

恐れ入る

おそれいる

to be sorry (to trouble you); to be grateful

お忙いそがしいところ恐おそれ入いりますが、少すこしお時間じかんをいただけますか。

栄誉

えいよ

honor; glory

国際大会こくさいたいかいで優勝ゆうしょうし、最高さいこうの栄誉えいよを手てにした。

謙遜

けんそん

modesty; humility

彼かれは「まだまだです」と謙遜けんそんするが、腕うでは確たしかだ。

感無量

かんむりょう

deeply moved; overwhelmed with emotion

十年じゅうねんかけて作つくった橋はしが完成かんせいし、感無量かんむりょうだ。

今日の文法

〜極まる・〜極まりない

この上なく〜だ(主に悪い評価)

接続
  • なA(語幹) + 極まる
  • なA(語幹) + 極まりない
  • なA + な + こと + 極まりない
  • いA + こと + 極まりない

な形容詞の語幹について、「これ以上ないほど〜だ」と強く述べる書き言葉です。「極まりない」は否定の形ですが、意味は「極まる」と同じで、否定ではありません。「失礼・危険・迷惑・不愉快・退屈・非常識」など、よくない評価の語と使うことがほとんどで、話し手の強い不満や非難が表れます。また、「感極まる」は「感動がいっぱいになる」という意味の決まった言い方です。

例文

  • 運転中うんてんちゅうにスマートフォンを見みるのは 危険きけん極きわまりない。

  • 客きゃくの質問しつもんに返事へんじもしないとは、失礼しつれい極きわまる態度たいどだ。

くわしい説明とクイズ →

〜の至り

この上なく〜だ(改まったあいさつなど)

接続
  • N + の至り(です)

「光栄・恐縮・感激・赤面」など限られた名詞について、その気持ちが最高の程度であることを表す、とても改まった言い方です。スピーチやあいさつ、手紙で、自分の気持ちを丁寧に述べるときに使います。また、「若気の至り」は「若くて経験がなかったためにしてしまったこと」という意味の決まった言い方で、昔の失敗を振り返るときに使います。

例文

  • このような賞しょうをいただき、光栄こうえいの至いたりです。

  • 先生せんせいにわざわざお越こしいただき、恐縮きょうしゅくの至いたりです。

くわしい説明とクイズ →

読む

恩師へのおわび

本日ほんじつは、このような栄誉えいよある賞しょうをいただき、光栄こうえいの至いたりです。

選えらんでくださった皆様みなさまに、心こころよりお礼れい申もうし上あげます。

私わたしが陶芸とうげいを始はじめたのは、二十歳はたちのときでした。

当時とうじの私わたしは、師匠ししょうの山本やまもと先生せんせいに「先生せんせいの器うつわは古ふるいです」と言いったことがあります。

今いま思おもえば、無礼ぶれい極きわまりない発言はつげんで、まさに若気わかげの至いたりでした。

それでも先生せんせいは怒おこらず、「では、新あたらしい器うつわを作つくってみなさい」とおっしゃいました。

あれから三十年さんじゅうねん、ようやくこうして受賞じゅしょうすることができ、感無量かんむりょうです。

謙遜けんそんではなく、この賞しょうは先生せんせいが私わたしを見捨みすてなかったおかげだと思おもっています。

先生せんせい、今日きょうはお忙いそがしい中なかお越こしいただき、恐おそれ入いります。そして、あの時ときは本当ほんとうに申もうし訳わけありませんでした。

実じつは、今回こんかい受賞じゅしょうした作品さくひんは、あの日ひ「古ふるい」と言いった先生せんせいの器うつわを手本てほんにして作つくったものです。

三十年さんじゅうねんかかって、やっと先生せんせいの器うつわのよさが分わかりました。本当ほんとうにありがとうございました。

内容のかくにん

R1「若気わかげの至いたり」とあるが、何なにのことか。

答えと解説

答え: 2 師匠ししょうに失礼しつれいなことを言いったこと

直前に、師匠に「先生の器は古いです」と言ったことが書かれていて、それを「無礼極まりない発言で、まさに若気の至りでした」と言っています。若くて考えが足りず、失礼なことを言ったという意味です。

R2受賞じゅしょうした作品さくひんについて、本文ほんぶんから分わかることは何なにか。

答えと解説

答え: 3 若わかいころに「古ふるい」と言いった師匠ししょうの器うつわを手本てほんにした

「今回受賞した作品は、あの日『古い』と言った先生の器を手本にして作ったものです」とあります。昔は古いと言った器のよさに、三十年かかって気づいた、というのがこのスピーチのオチです。

クイズ

1大勢おおぜいの前まえで褒ほめられ、彼かれは「たいしたことはありません」と(  )した。

答えと解説

答え: 1 謙遜けんそん

「謙遜する」は「自分の力や成果を控えめに言う」という意味です。褒められて「たいしたことはない」と答える様子に合います。

2長年ながねんの夢ゆめだった舞台ぶたいに立たつことができ、今いまは(  )です。

答えと解説

答え: 2 感無量かんむりょう

「感無量」は「心がいっぱいになるほど深く感動している」という意味です。長年の夢がかなった気持ちを表します。

3お手数てすうをおかけして(  )が、こちらにご記入きにゅうください。

答えと解説

答え: 3 恐おそれ入いります

「お手数をおかけして恐れ入りますが」は、相手に何かを頼むときの丁寧な言い方です。ほかの選択肢は頼む場面に合いません。

4祖父そふは長年ながねんの研究けんきゅうが認みとめられ、(  )ある賞しょうを贈おくられた。

答えと解説

答え: 4 栄誉えいよ

「栄誉ある賞」は「名誉のある、立派な賞」という意味です。研究が認められて賞をもらった、という文に合います。

5夜中よなかに大声おおごえで電話でんわをするなんて、迷惑めいわく(  )。

答えと解説

答え: 2 極きわまりない

「〜極まりない」は「この上なく〜だ」という意味で、「迷惑極まりない」はとても迷惑だということです。「の至り」は「光栄の至り」「若気の至り」などに使い、「迷惑」には付きません。

6憧あこがれの作家さっかに直接ちょくせつお会あいできて、感激かんげき(  )です。

答えと解説

答え: 4 の至いたり

「感激の至り」は「これ以上ないほど感激している」という意味の改まった言い方です。「極まる」は「です」の前にそのままでは付きません。

7運転中うんてんちゅうにスマートフォンを見みるのは、危険きけん(  )行為こういだ。

答えと解説

答え: 1 極きわまりない

「危険極まりない行為」は「とても危険な行為」という意味です。「の至り」は「光栄」「感激」などに使い、「危険」には使いません。「までの」「までもない」は動詞の辞書形に付く形で、名詞の「危険」には直接付きません。

8このような賞しょうをいただき、光栄に思おもいます。

答えと解説

答え: 3 こうえい

「光栄」は「こうえい」と読みます。「光」は「こう」、「栄」は「えい」と、どちらも長い音になります。

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